会計2 計上日、起算日、締日、入金日(支払日)、など

業務システムでは、日付項目が頻出します。
上記以外にも、入力日、申請日、発効日、処理日、入荷日、入庫日、出庫日、出荷日、納入日、返品受領日、検査日、検査予定日、~発生日、~受付日、などなど。
業務上の実施日、実施予定日、期限などを現すもの、システム上の処理日時を記録するもの、決算への計上日や起算日などを現すもの、さまざまです。

どの日付項目も重要で、100%正しい必要があります。
その中でも、会計上の日付は法令違反や脱税に波及しかねないもの、出納上の日付はお金の支払日に影響するものなので、特に重要です。

今回は、日付というものが3つに分類できるということをお話ししたいと思います。

確定タイミング 項目名
(売上約定データの例)
業務
視点
会計
視点
出納
視点
約定
入力時
約定データ入力日 ×
約定データ更新日 ×
約定日(受注日、契約日)
納入日(希望納期) ×
出荷後 出荷日 ×
計上日 ×
決算転記日 ×
請求締日 請求締日 × ×
請求書発行日 × ×
入金予定日(金種による) × ×

○:必須、△:必須ではないが、参考として保全、×:不要

金種とは、振込み、手形、現金、Fintechな決済等、支払い手段(債権債務の決済方式)のこと。
請求締日に判定する3つの日付、実際は個々の取引ごとに日付を求めるのではなく、一か月分の取引を集約して処理する。

会計視点というのは一般用語ではないかも知れませんが、会計システムへの計上に必要な項目を想定しました。
売上や仕入などが確定した場合、会計システムに計上する、即ち決算書へと繋げます。

決算書というと、期末、月末に作成するのではないかと思われる方もいるかも知れません。
決算書は四半期末や期末のみ計算する内容(決算整理)もありますが、売上・仕入・生産といった主たる事業活動は、日々発生するデータの集計です。

決算書を含む有価証券報告書は、上場企業であれば四半期毎に作成することが義務付けられています。
企業によっては、内部向けに月次決算書、月次試算表を作成している場合も少なくないと思います。

よって、決算に転記すべき事業活動は、全て遅滞なく会計システムに計上し続けることになります。

システム屋は、ユーザーの人為ミスによる修正・取消や、プログラムバグによるエラーデータのリカバリなどに対応することになるので、処理上の深い知識とデータ構造の事前把握が重要です。
中でも、日付というものはやっかいですので、予防的な熟考が必要です。

締日が過ぎてからのリカバリなど。
締日も、売上締日と請求締日は別だったりと、未経験者には分かりにくい部分も多々あります。

私自身の話で恐縮ですが、私は会計システムのお仕事を経験したことはありません。(簿記2級だけ取りました)
生産、販売物流、購買、在庫といった業務システムから計上する連携は多々行ってきました。
そのような部分的な関わりでも、周りの仕事を眺め、先輩との雑談から吸収し、空いた時間に自分なりの裏付けを取ったりすることで、ある程度の理解まではたどり着きましたので、時間をかければ、継続できれば、分かる日がくると思います。


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